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3月3日は“ひな祭り”。

あなたのご家庭では、節句を祝う飾りや美味しい縁起物のお食事などを準備されるのでしょうか!?


ひな祭りの際にいただく縁起物の食事については
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女の子のお祭りとして非常にメジャーなひな祭りですが、男女を問わずひな祭りの代表的な歌といえば思い浮かぶあの歌…まずはちょっと歌ってみて下さい。

【動画】うれしいひなまつり

正式には「うれしいひな祭り」というタイトルのこの歌、幼稚園や学校では2番くらいまでを習うのが一般的なようですが、実は4番まであり、ひな祭り=うれしいひな祭りの歌といっても言い過ぎではない国民的な童謡ですよね。

ただ、子供の頃は無心で歌っていたはずのこの歌詞、今だと何となく意味が分かりにくい部分はありませんか!?

今回は、この「うれしいひな祭り」の歌詞に隠された真実に迫りながら、幼き日の思い出を旅することとしましょう。

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ひな祭りの歌詞にどんな意味が込められているのか?

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「うれしい・・・」というタイトルに対してしっとり寂しげな曲調のこの歌は、作詞家のサトウハチロー氏によって書かれたものです。

華やかなひな飾りを説明するかのような内容は、さながら飾り付けのお伴といった感じでとらえていた方も多いのではないでしょうか?

それにしてもスローテンポでマイナーコード、この曲の構成が気になるのですが、これは二つのエピソードに由来するところが大きいようです。

先ず一つ目は、この詩を書いた頃のサトウ氏本人が置かれていた状況。なんと彼は離婚したてで、少しでも娘たちに悲しい思いをさせないようにと節句人形を買い、同時にこの歌を作ったのだとか。

そしてもう一つは、この歌詞の中に出てくる“お嫁にいらした姉さま”に通じています。

これは、実際に婚礼目前で病に倒れこの世を去った、サトウ氏の実姉を指しています。この歌詞には、ひな人形のように晴れやかな日を迎えることなく逝ってしまった姉への鎮魂の意味が込められているというのです。

確かに作詞家が身を削って書いた詩、といえばなるほどと頷けるような気もしますね。

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いつ頃から歌っているの?

さて、今では日本の歌100選にも選ばれているこの歌ですが、作られたのは1935年頃と言いますから、すでに80年以上の時が経っています。

世代を超え、長らく歌い続けられているこの歌ですが、真実に裏付けされたメッセージ性と同時に、ちょっと残念なミスが2つ隠されているのをご存知でしょうか!?

一つ目は、“お内裏様とおひな様”という歌詞です。
これをストレートに解釈すると、お内裏さま=男雛、おひな様=女雛のようになりますが、これは間違い。本来は男雛と女雛を合わせてお内裏さまと呼び、おひな様とは官女や大臣を含む、ひな人形全体を指して言うのだそうです。

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さらにもう一つは、“赤い顔した右大臣”です。この意味は、宴の席で振舞われた白酒を飲み過ぎた右大臣が顔を赤らめている…といったものですが、一般的なひな人形で赤ら顔に作られているのは、左大臣の方。酔っている(!?)とされる右大臣は、一般に白っぽい若武者として表現されている方の事です。

単純に言ってしまえば作者の意味の取り違えですが、それにしても現在まで修正されることなく歌い継がれているなんて…きっとサトウ氏自身もプライドと自責の念の狭間で悩まれたことでしょうね。

赤い顔した左大臣が本当とは、今さら替え歌にでもしなければ、しっくりこないような事実です。

ところで、この節句自体は女の子のものでも、歌は男の子も知っていますよね。

中には、うれしいひな祭りの替え歌バージョンで盛り上がった、そんな思い出をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか!?

替え歌とは?

流行りの歌には、世相を反映した替え歌が何かしら存在するものです。それは国民的な童謡である、この“うれしいひな祭り”といえども同じこと。

例えば、明かりをつけましょ…が“明かりを消しましょ”であったり、今日はうれしいひな祭り♪を

今日は悲しいお葬式と歌ったり、子供ならではのウイットに富んだ替え歌は、全国津々浦々どこに行っても、存在するようです。

歌詞の多くがネガティブな表現で、どれも褒められるものではありませんが、この歌がそれだけ浸透していることの証明にはなりそうですね。

まとめ

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普段何気なく耳にする歌詞の中にも、実は奥深い意味が隠されているものですね。

今回のうれしいひな祭りには、作者のちょっとしたミスも含まっていますが、昔ながらの優しい歌は

子供の頃の大切な記憶と一緒にずっと残っていくもの、そんな気がします。

あなたも童心に帰って、もう一度この歌を口ずさんでみてはいかがでしょうか。

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