骨折の回復には、専門医による
外科的治療と有資格者による
プロのリハビリが欠かせません。

今回は、私が足首骨折で体験した
リハビリのやり方と補助具なしで
退院するまでの過程を書きます。

骨折のリハビリで不安な人は
参考にしてくださいね。

クロクロ

はまねこさんはリハビリでどんなことをしてたの?

シロシロ

何か特別な道具を使ったのかな?

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足首骨折のリハビリ

足首骨折のリハビリ

足首骨折のリハビリは、
皮膚や硬くなった
筋肉をほぐすケア・筋力アップの
トレーニング・そして徐々に体重をかけていく
荷重目標をクリアしながら、
最終的に杖などの補助具なしで
二足歩行することを目指します。

そもそも筋力が衰えているところに、
手術まで10日間ほどベッド上で
ゴロゴロしていたせいか、
高齢者の方にも負けないほど弱った身体。

椅子に座った状態で
ただ腕を上げ下げするのも、
情けないくらい力が出なかったのを
覚えています。

足の指先はちゃんと動かすことができるけれど
足首周りの感覚は鈍く、全体にしびれた感じ。

傷口の痛みや違和感もあって、
最初はリハビリを担当する理学療法士の先生に
軽く撫でられるだけでも悲鳴を上げていました。

リハビリの段階と痛みの変化

リハビリの段階と痛みの変化

本格的な足首骨折のリハビリには、
●トゥータッチ
●3分の1荷重
●3分の2荷重
●全荷重
といくつかの段階があります。

入院中は定期的にレントゲンを撮り、
骨の状態を見ながらリハビリの
レベルアップをしていくのですが、
患者の忍耐も必要だし
ドクターや理学療法士との
コミュニケーションも大切。

特に患者の側が心を開いて
素直に応じないとダメみたいですね。

大人になると培(つちか)ってきたプライド
みたいなものが邪魔しがちですが、
一日も早い回復を目指すなら
プライドとかはどこかに置いて
真面目に取り組むことが求められます。

◆術後21日目:トゥータッチ開始

トゥーとは、つま先のことです。
骨折直後からこの日まで、
地につけることのなかった足にとって
不安以外の何でもないのがトゥータッチ。
でもこの段階は、
ただ足を床に触れさせる程度で
体重は全く乗せられません。

術後21日目:トゥータッチ開始

傷みの度合い
画像でも明らかに手術をした左足首が腫れていますよね。
全体に重だるい…という表現がピッタリで、毎食後の痛み止め2種類と局所的に使う塗り薬は欠かせませんでした。
撮影した朝より夕方の腫れがさらにひどく、アイシングしながら寝て様子をみていた時期です。
傷みの度合い ★★★★★

◆術後24日目:3分の1荷重

自分の体重のおよそ
3分の1(私の場合15㎏程度)を
ケガした足の方にかけるのが、
3分の1荷重です。

まずは片足を体重計に乗せ、
3分の1がどのくらいか感覚として
つかむのですが、
怖いのが先でなかなか上手に
体重をかけられません。

リハビリルームでは歩行訓練用のバー、
途中の移動では松葉づえ
3本目の足代わりになってくれました…。

術後24日目:3分の1荷重

傷みの度合い
本格的に体重をかけ始めるリハビリは、足裏の違和感と痛みのダブルパンチ!
地に足を着ける感覚を呼び戻すために裸足で歩く練習から始めましたが、ほんの1メートルほどの距離でも苦痛でした。
傷みの度合い ★★★★★

◆術後36日目:3分の2荷重

3分の2荷重のころは、
足首の内側がかなり痛み歩行訓練が
ツラくて仕方なかった時期。

松葉づえから1本杖(つえ)に
移行した時期でもあり、
身軽なこととは反対に支えがなくて
膝から下がグラグラして怖かったです。

正直この頃もまだ、
本当に歩けるようになるのか不安でした。

内側の痛みが少しでも和らぐようにと、
リハビリの先生がお手製の靴の中敷きを
用意してくれたり、
自分でも市販品を試してみたりしながら
いろいろ工夫していたのを思い出します。

靴に中敷きが必要だった理由は偏平足(へんぺいそく)。
土踏まずのアーチが生まれつき
ペタンとしていることで、
一般的な症例より足首への
負担がかかりやすい足なのだそうです。
アーチを100%取り戻すのは
難しいようですが、
足裏の筋トレで補う練習も並行しました。

傷みの度合い
スリッパでは足元が不安定なためスニーカーを投入したこの頃。
靴の中敷きの効果は日増しに上がってきて、自分なりに痛みを軽減できる歩き方も研究していました。
でもやっぱり☆は4つ。
筋力が弱く膝にも違和感が出たので、リハビリと同時にケアしてもらう時間が必要でした。
傷みの度合い ★★★★☆ 

◆術後50日目:全荷重

歩き方はまだ不自然でも、
病棟の手すりをつたって杖なしで
歩けるようになったのが術後50日目頃です。

主治医の先生からはもっと早い段階で
全荷重のGOサインが出ていたのですが、
足の内側の痛みが長引いたこともあり、
実現できるまで時間がかかりました。

長い廊下を休み休み、
ひたすら何往復も歩く毎日。

リハビリの先生が私の歩行スタイルを
動画で記録してくれたのが
モチベーションアップに繋がって、
杖なしでトイレやお風呂まで行けるなど
社会復帰に向けた
実践的訓練ができた時期です。

傷みの度合い
ひたすら歩く練習に特化していたので、足首が熱をもったらアイシング、痛いときはお薬の服用といった感じで快適に過ごせる時間が増えてきた時期。
痛みの度合いも☆3程度まで落ち着きました。
しかし、実際に私が退院できたのは術後64日目(入院から74日目)。
コロナの影響で院内リハビリの内容にも変化を求められましたが、松葉杖などの補助具をレンタルする必要もなく、ちゃんと歩いて自宅に戻れたのは感動です。
傷みの度合い ★★★☆☆
クロクロ

退院したらリハビリも終了?

人によって差はあると思いますが、
私は退院後も継続してリハビリに通う
選択をしました。

入院中のように一日2回なんて
ハードな訓練はできませんが、
それでも予約が取れる限り毎日通って、
足首の柔軟性や安定感を増す
トレーニングは数ヶ月経った今も
続けています。

今回の手術で私の足首は
金属のプレートとボルトで固定されており、
いずれ取り除く手術というのも必要です。

金具が入った今の状態では
リハビリの限界もあるようですが、
一度硬くなった筋肉をほぐして
動かすことがどれだけ大変かを知ったので、
身体を甘やかさないよう
トレーニングを続けている感じ。

それでもリハビリに通う間隔が
空いても支障なしというのは、
順調に回復している証拠だと思っています。



動かせる範囲でトライしてみよう!下半身の筋力トレーニング

動かせる範囲でトライしてみよう!下半身の筋力トレーニング

入院中におこなうリハビリでは、
理学療法士の指導で実践する
自主練習も回復を早めるといわれます。

それぞれの人に合った強度や
やり方はあるはずですが、
ここでは全荷重になってから以降に
私がおこなっていた簡単なトレーニングを
ご紹介しますね。

YouTubeでかなり近いものを見つけたので、
動きの参考にしてください。

1. 足回し

●足回し骨折した方の足を肩幅に開いて立つ
●片膝を90度に曲げる
●足の付け根(股関節)から大きく円をかくように内回し(×10回)
●そのまま足を下さず外回し(×10回)
●反対の足も同じように内回し&外回し各10回

出典:サミートレーニングスタジオ【1:54】

2.足の振り上げ(前後)

●足を肩幅に開いて立つ
●片膝を軽く曲げ、つま先を前に蹴り出す
●そのまま後ろに大きく蹴り上げる(×20回)
●反対の足も同じく20回

3.足の振り上げ(左右)

●足を肩幅に開いて立つ
●片足を持ち上げて振り子のように左右に振る10回
●反対の足も同じく10回

出典:阪本直人チャンネル【10:54】

著者からの一言

※身体のふらつきが気になる人などは
手すりや机などにつかまってもOK。
単純な動きでも継続することで下半身が安定し、
筋力アップが図れるので
無理せず取り組んでみてください。

足首骨折のリハビリは痛いけど継続が鍵

足首骨折のリハビリは痛いけど継続が鍵

骨折体験記の第3弾は、
私が受けたリハビリのやり方や
退院までの経過についてご紹介しました。

骨折など整形外科的な治療と
ほぼワンセットと考えていいリハビリ。

プロのアスリートだって復帰に
時間がかかるのは、
リハビリが一定期間必要だからだと思います。

私は特別なスポーツを
趣味にしているわけでもありませんが、
私の足首を診てくださった
医療チームのサポートで
リハビリを継続したことに
無駄はありませんでした。

後遺症のリスクを減らし、
これから生活していくためにも大切なこと。

お仕事の都合などで長い休みを取れない人も
あるはずですが、
放置していてはよくならないし、
不安を抱えながら生活するのも大変です。

特に術後のリハビリは
手術を受けた病院に限ったことではないので、
専門的なケアができる機関で
相談することも検討していいと思いますよ。
この記事が少しお役に立てたら嬉しいです。

シロシロ

足をついて歩くって当たり前じゃないんだね。時間はかかったみたい

                                

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